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開発ストーリー

「ほぼ日のアースボール」には、
新しい技術やアイデアが
たくさん詰まっています。

アースボールの実現に欠かせない6人の、
それぞれの開発ストーリーをご紹介します。

「ARの精度を高めるため、
6つの認識対象を組み合わせた」

クウジット株式会社石井徹さん

端末に負担をかけない設計。

セカンドモデルの発売にあわせて、
『いまの地球』と『一週間の地球』という
ふたつのコンテンツが追加されました。

いまの地球が見られるだけでなく、
現在までの最新データを
1週間前までさかのぼれることができます。

時間がさかのぼれるということは、
過去のデータを何枚も保持しながら、
1時間おきに更新されるデータを取得し、
アースボールの球面で表示しなければなりません。

その分、取り扱うデータの量が多くなりますので、
できるだけ端末に負荷のかからない形にしながら、
どうすればサクサクと表示させられるか。

今回のアプリのバージョンアップでは、
そのあたりも試行錯誤しながら開発しています。

球体認識へのこだわり。

球体認識の精度に関しては、
最後までかなりこだわりました。

アースボールでは、
PTC社の「ビューフォリア」という
ARエンジンを使用しており、
どの向きからカメラを向けてもすぐ認識できるよう、
現在は6つの認識対象の組み合わせで、
アースボールを立体的に認識しています。

アプリをかざしているときに、
近くによったり、動かしたりしても、
なるべく途切れることなく、
つなぎ目なく表示できます。

台座の上でくるくる回しながらでも、
ARをたのしめると思いますよ。

球体認識はユーザー体験にも影響するので、
そのあたりは時間をかけて調節しました。

そもそもアースボールの球体認識は、
表面の「濃淡」を読み込んでいます。

そのため、海や陸など、
たとえ色が違っても「濃淡」が似ているところは、
どうしても認識が甘くなってしまいます。

ファーストモデルのときは、
文字やイラストがたくさんあったので、
それほど問題なかったのですが、
セカンドモデルには文字がありません。

そこで今回は、地球上の「雲」を利用しました。

認識の甘くなりそうなところに「雲」を配置して、
濃淡の差が大きな箇所をふやし、
アプリが認識しやすいようにしています。

そういうところにも注目しながら、
どんどんアプリを使ってみてほしいですね。